(映画紹介)容疑者Ⅹの献身

~あらすじ~

 あるところに母子家庭の親子がいました。その家族はつい最近引っ越したばかりで、隣近所にも引っ越しの挨拶を済ませ新居生活を送っていました。ある日その家族に人が訪ねてきました。ドアの外からは大声で開けろー!と叫ぶ声が聞こえます。母親は近所の迷惑になると扉を開けます。その訪ねてきた人は元夫でした。あまり関係がよくなさそうで、いつものようにお金をたかりに来たようです。今回の引っ越しはその旦那から逃げるためでもあったようで、娘もおびえています。

 一方隣の部屋の住人は、彼は高校で数学を教える教師です。数学がとても好きで数学のことしか頭にないくらい数学に没頭できます。学校から帰るといつも数学の研究をしており、その日もいつもと同じようにすごしていました。

 その時です。隣の部屋から「ゴンッ!」急に重量感のある物音が響き、その音を境に暴れるような大きい音がしだしました。取っ組み合いでもしているかのような音です。少しすると物音は静かになりました。彼は何かあったのかと隣を尋ねました。隣の母親は「ゴキブリが出てきただけだ」といいます。でも薄々彼は気づいていたのでしょうか。「ゴキブリなんかじゃないんでしょ?もしかしたら力になれるかもしれない。開けてもらえますか?」母親は項垂れながらドアを開けすべての光景を見せました。彼は母親に言いました「アリバイを作りましょう」と・・。

容疑者Ⅹの献身

~レビュー~

 この映画は、テレビでもやっていた福山正治主演のガリレオの映画版です。東野圭吾の作品ということで好きでもあります。小説は珍しく時間を忘れて読めてしまいます!ただの隣人のためにそこまでするのかってところが感動ものです!山神を演じる堤真一の雰囲気作りがすごく好きですね。もう数学しか興味ありません!って雰囲気がすごく出ていて女とか興味ありません!っていう気持ちが伝わってきます。山神は最初に宣言した通り、最初から最後までその母子家庭の親子を守り切ります。でもなんの見返りもなく守る山神に対し、母親は不信感を感じ始めます。元旦那が山神に代わっただけではないかと。しかし山神は一貫して守る態度を貫きます。山神は親子を守るというミッションを完遂しました。しかしその内容を理解した湯川と親子は納得行くわけもなく山神を問いただす。しかしもう答えの出てしまっている答えを覆すわけもなく、なので親子は罪を償うために自首をします。この最後のやり取りがすごく好きです。あまり知りもしない隣人を守るために自分も犯罪者になることでその問題を解決するに至った彼の心中、それを知った親子の心中、それをわかった湯川などの心中どの心を取ってみても切なくて虚無感に襲われます。他人のためにそこまでできるのかと。。

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